専攻紹介

機械工学専攻

マイクロマシンから宇宙ステーションまで、新しい機械を創造する

概要

機械工学専攻では、[熱工学・流体工学]、[材料工学・加工学]、[機械力学・制御工学]、[航空宇宙学]の4つの領域における高度な専門教育と研究を通して、「エンジニアとしてのセンス」を体得させること、また「情報処理解析の技術力」と「工学的実験計測の技術力」を身につけさせることで、多様な技術領域で研究開発を推進できる創造性・柔軟性に飛んだ技術者・研究者を養成することに主眼をおいています。さらに世界に向けて情報発信できる能力を涵養し、国際的な視野を持つ豊かな人間性を兼ね備えた人材育成を目指しています。このような教育理念に基づき、本専攻では以下のようなカリキュラムを設置しています。
必修基盤科目として、「工学倫理知財特論」「TECHNICAL ENGLISH FOR ENGINEERS」「機械工学特論A、B」の4科目を設置しています。これらの履修を通して工学研究科機械工学専攻として根幹となる教育を実施します。また、自己開拓科目「機械工学研究ゼミナール1~4」では、修士研究を通じて高度な研究能力を養い、日々の研究から得られた成果をもとに修士論文を完成させます。さらに領域共通発展科目ならびに領域別発展科目として幅広い学問領域にわたる専門科目を設置しており、修士研究の専門性に特化した学修や学際的視点に基づいた専門領域横断的な学修など、多様な観点から各種専門領域を学修することができます。

研究分野

機械工学専攻では、[熱工学・流体工学]、[材料工学・加工学]、[機械力学・制御工学]、[航空宇宙学]の4領域にわたって機械関連工学に関する幅広い研究を行っています。

具体的な研究テーマの例は以下の通りです。

熱工学・流体工学領域

・エンジンの燃焼方式・制御技術・計測診断方法等に関する研究
・電動車両用エネルギーストレージの制御技術に関する研究
・熱音響デバイス(次世代熱電変換システム)に関する研究開発
・マイクロ・ナノデバイス技術の医療/バイオ分野への応用
・自動車・航空宇宙機等の輸送機やビル・橋梁等の構造物など様々な物体周りの流れ

材料工学・加工学領域

・マイクロ無痛針やマイクロアクチュエータの開発
・高分子フィルムの表面処理や薄膜の力学特性に関する研究
・小型水素ロータリーエンジンの高出力化に関する研究
・薄肉構造物の構造振動と内部音場の連成現象に関する研究
・形状記憶合金の塑性加工や極細線の伸線加工技術
・機械システム/精密デバイスおよび生産技術の高度化

動力機械・制御工学領域

・小型電気自動車のスキッド制御技術に関する研究
・ハードディスク装置/光ディスク装置の高精度制御技術に関する研究
・ウェブハンドリング技術に関する理論モデルの構築とその実験検証
・「やわらかな」運動が可能なロボット駆動機構の開発
・自律移動ロボットのナビゲーション
・医療・福祉ロボットの開発
・騒音のアクティブ制御/音響・振動の数値シミュレーション

航空宇宙学領域

・人工衛星搭載用プラズマ計測器の開発
・月・惑星探査用ローバーの開発
・固体ロケットエンジン/ハイブリッドロケットエンジンの研究・開発
・エネルギービーム(イオンビーム、プラズマ等)による宇宙推進器の開発
・惑星探査機の突入・減速・着陸に関する研究
・生物の群運動を応用した飛翔体の編隊飛行制御などバイオミメティクスに関する研究
・飛翔体の非定常運動時の流体力学特性の把握

アドミッションポリシー

機械工学専攻では、航空宇宙分野を含めた動力機械、精密機械等の機械関連工学を統合し、幅広い機械分野の知識を持って活躍できる人材の育成を目標とします。具体的な教育目標は以下の通りです。
(1) 広範な専門知識を習得させ、それらを有機的に結びつける実践的な能力を有する創造性・柔軟性に飛んだ技術者・研究者を養成する。
(2) 熱工学・流体工学、材料工学・加工学、機械力学・制御工学、航空宇宙学の各領域における高度な専門教育と研究を通して、多様な技術領域で研究開発を推進できる能力を習得させる。
(3) 機械工学に関する教育・研究機関、企業などにおいて、技術の進歩・発展に即応でき、また社会のニーズに応えられる優れた技術者または研究者の育成を図る。
本専攻はこのような教育目標のもと、技術者・研究者として国際的に活躍する意欲をもった熱意ある学生諸君の入学を期待します。

主任教授メッセージ

教授 畔津 昭彦

機械工学は大きく変化しつつあります。自動車、船舶、航空機、ロボットや加工機械など、いわゆる機械のイメージに合ったものばかりではなく、例えばバイオ分野などのように医学との境界領域や、新しいエネルギー変換としての燃料電池や太陽電池など、化学や電気、材料などとの境界領域も、機械工学がカバーすべき領域になってきました。また機械の大きさも、マイクロマシンから宇宙ステーションまでと、幅広いスケール範囲を対象とするようになっています。このように大きく動きつつある機械工学の、どの分野においても活躍できるような、技術者、研究者を養成することが、大学院工学研究科機械工学専攻の使命と考えています。幅広い、最先端の知識が得られる講義と、未知のものに挑戦、実行し、成し遂げる能力を養成する研究ゼミナールを準備していますが、課外活動として種々の学会、シンポジウムに参加して、同年代の社会人にはできない経験を積み重ねて欲しいと期待しています。